2011年5月5日木曜日

「ポニョ好き女子?em>カジュア?/em>ゲーマー」が1万円のiPadアプリで分かる理?

 モノが売れなくなったと言われて久しい。なぜ売れなくなったのか、理由は幾つかあるだろう。みんなが豊かになり、モノが行き渡って欠乏感がなくなったから、収入が減っていて購買力が低下しているから、などなど……。

【動画:MCS Elementsのデモ画面】 【拡大画像や他の画像】

 しかし今でも、売れる商品は売れる。むしろ、大ヒット商品と
それ以外の差が開いていることが多いようにも見える。一握りの「ものすごく売れているモノ」と、その他の「売れていないモノ」に二極化しているともいえるのだ。【吉岡綾乃,Business Media 誠】

●従来のマーケティングデータがもう通用しない理由

 「なぜモノを売るのが難しくなったのか? それは、従来のマーケティング手法が通用しなくな
ってきているからです。これまで使っていたマーケティングデータが、今や役に立たなくなっています」

 そう話すのは、アスキー総合研究所の遠藤諭氏だ。アスキー総合研究所は、アスキー?メディアワークスの法人向けリサーチ?メディア部門。遠藤氏は元『月刊アスキー』編集長であり、コンピューターやネット、そこで流通するコンテンツを長年追って
きた人物である。

 「これまでは、居住地や職業、年齢といった要素で人々を分類し、そのデータをもとに、さまざまな企画やプロモーションを行ってきました。でも、最近はそれが通用しない。なぜなら、もとにしている調査データが、今のライフスタイルに合っていないからです」

 遠藤氏は、この5?10年で日本人のライフスタイルが大きく変化
したと指摘する。「例えば音楽の聴き方1つとってもそうです。今ではみんな(iPodなど)シリコンオーディオプレイヤーを使い、PCで取り込んだ音楽を聴いていますが、MDの販売台数をシリコンオーディオプレイヤーの販売台数が逆転したのは2004年。たった5?6年で、音楽の聴き方が激変したのです」

 「CDが売れなくなった」という話も、この動きに連動
している。「消費が、モノからコンテンツに移行しているのです。売り上げを見てもこれは明らか。音楽だけではありません。新刊でマンガを買う人はいまや50%を割っているし、新聞はむしろ情報欲求が強い人からやめている。テレビを『ながら』視聴するのも当たり前になりました。メディアやコンテンツとの接し方が、この5?10年で大きく変わった。それを踏まえ
た新しい調査が必要になっているのです」

●MCS(メディア&コンテンツ?サーベイ)とは?

 では、今のライフスタイルに合った新しい調査データとは、どのようなものなのだろうか? アスキー総合研究所が実施している「MCS(メディア&コンテンツ?サーベイ)」は、コンテンツとメディアを軸にして、消費者を分類しようというコンセプトの調
査だ。全301設問、5632選択肢、有効回答数は1万580人(総回収数は1万2685人、調査対象は全国12?69歳の男女)と大規模な調査であり、データ量の多さを生かしてクロス集計もできるようになっている。

 「MCSは、メディアやコンテンツに関する消費行動をひとりひとりに細かくたずねた調査です。映画やゲーム、音楽など、コンテンツを主軸とするこれだ
けの大規模調査は日本初だと思います。どんなメディアを見ているか、どれくらいの頻度?時間で接しているか。MCSでは、こうしたメディアやコンテンツへの接し方をたずねることで、消費者の行動を浮き彫りにしています。

 自分の行動を振り返ってみると分かると思いますが、実際にはみんな、ネットやテレビ、紙メディアなどいろいろな世界をまたがっ
て消費行動をしています。でもこれまでは、(テレビの視聴率、雑誌の発行部数など)それぞれの数字はあっても、消費行動全体を広く見ている調査というのはなかったのです。

 年齢や職業、居住地といった要素だけではもう、その人がどんな人なのかを分類することはできない。身に付けているものでも分からない。それよりも、どんなメディアに接し、 グッチ バッグ 新作
どんなコンテンツを好むのか、そういった要素で人を分類したほうが、その人の人物像に近づけます。例えば『iPhoneのユーザーってどんな人?』とか『趣味でマラソンをしている人ってどんな人?』という切り口です」(遠藤氏)

●「『ポニョ』好き女子はニンテンドーDS所有率が高い」が分かる理由

 各調査項目とプロフィール情報をクロス集計 アスタリア RMT
することで、メディアやコンテンツの利用者像がリアルに浮かび上がる――MCSの特徴の1つ目がこれだ。「マラソンをする人は収入が多く、ラジオを聴く人が多い」「Twitter好きは東京と神奈川に住む人が多く、『タモリ倶楽部』『けいおん!』などの深夜バラエティやアニメを好む」「『崖の上のポニョ』好きには20代女性が多く、ケータイで有料の電子書籍コンテンツ エルメス バッグ
を読んでいる率が高い」といった分析が可能になる。

 特徴の2つ目は、コンテンツの消費プロセスや、ユーザーが好きなコンテンツの特徴、類似作品などを知ることができるという点だ。特徴を押さえておけばコンテンツの宣伝?販売プランに生かせるだけでなく、新しいコンテンツや関連商品の企画にも活用できる。上述の”『崖の上のポニョ』好きな20代女
性”という例をさらに詳しく見ていくと、彼女たちはニンテンドーDSを持っている割合が高く、『どうぶつの森』『トモダチコレクション』といったゲームを好む人が多いという。例えば、『崖の上のポニョ』のDVDを借りに来た人や、『どうぶつの森』『トモダチコレクション』を買いに来た人に、ニンテンドーDSの新作ゲームを宣伝すれば効果的ではないか、といっ FNO RMT
た計画を立てられるのだ。

 なお遠藤氏は、『崖の上のポニョ』好き20代女子がこれらのカジュアルゲーム好き、有料ケータイコンテンツ(ゲームや電子書籍など)好きであることに注目して「カジュアルデジタル女子」と命名、「コンテンツ業界にとって最も重要なユーザー層」と指摘している(「カジュアルデジタル女子のゆくえ」、参照リンク)


●膨大なデータをどう活用するか?

 膨大な量の詳細データは、マーケティングプランの大きなヒントになる。しかし、データの量が多すぎてどう扱っていいか分からなかったり、全体像が把握できないままデータ解析を始めてみたが、データに翻弄された結果、まったく見当違いな方向に進んでしまったり――こういう例もまたよくある。

 
9月10日、ユビキタスエンタテイメントはiPad用アプリ『MCS Elements』を発売した。価格は1万円、iTunes App Storeで販売している。

 これは、MCSの調査データを元に、あるコンテンツを購入しているのはどんな人たちか、あるカテゴリーの人はどんな嗜好(しこう)を持っているか、といったことをiPadの簡単なタッチ操作で調べられるというものだ。MCS
Elementsでは、MCSの一部の調査データ(38設問/1531選択肢)をクロス集計できるだけでなく、グラフを作成し、表示?出力できるようになっている。グラフはメールに添付して画像として保存したり、Twitterに投稿したりすることもできる。

 「Amazonを見ても分かるとおり、消費行動のデータやその調査は非常に重要になってきています。統計的な手法を
用いたマーケティングが、再び注目を集めていますが、クロス集計には膨大なリサーチデータが必要で、特にクロス集計やグラフ作成は専門家でないと難しかった。MCSはメディア調査としては格安であり、専門家でなくても直感的に扱えるのが特徴。マーケッターや宣伝担当などの人に使ってほしいと思っています」(遠藤氏)


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引用元:FF11 RMT

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